アルツハイマー病ではなく、レビー小体型認知症と診断された著者の体験談。途中うつ病と診断され、服薬が開始されると余計症状が悪化し、病気による症状なのか薬の副作用なのかわからない混沌に陥る。最後には原因も治療法もよくわからない病気に対峙する医師の苦悩に対しても理解を示している。故中井久夫氏の言葉の引用が頭から離れない。『診断とは治療のための仮説です。（p.238）』本書は毎日出版文化賞を受賞した。