歯科衛生士には二つのミッションがあります。“治す”ミッションと“守る”ミッションです。歯周動的治療では、進行した歯周病をストップさせ、治癒に導かなければなりません。つまり“治す”力が要求されるわけです。それに対してメインテナンスでは、治したあとの状態を維持したり、あるいは治せないくらい悪い状態でもなんとかケアの心で悪化に向き合う必要があります。つまり“守る”力が要求されます。

どちらも患者さんとの信頼関係が大前提ですが、それ相応のスキルが必要です。そしてそのスキルを上げるためのコースが実習コースで、歯科衛生士限定です。PECの実習コースの特徴は、インストラクターが個別に指導できる時間を十分確保していること。気軽に質問できる雰囲気を大切にしていることです。疑問を残して帰ることがないよう、インストラクター全員でサポートしますので、安心してご参加ください。

キュレットによるSRPは、最初は苦手な人が多いですが、“できる”歯科衛生士になると大好物でしかありません。超音波スケーリングと比べてスキルの高低差が大きいのがキュレットによるSRP。その分、飛びぬけて上手い人もいれば飛びぬけて上手くない人もいるのがこの世界です。それはAIでは代理できない感度とスキルが必要だからです。このSRPの実習はレスト、ストロークといったズームインしたものと、ポジショニングというズームアウトしたものを両方マスターしなければ役に立ちません。そして確実にSRPするためにはキュレットの適切なシャープニングが必須です。シャープニングのスキルが一つ上がると、SRPのスキルも自動的に一つ上がるからです。

あなたが使う道具はいつも「あなたの役に立ちたい」と思っています。もしあなたの役に立っていないとすれば、それは道具の“育て方”が悪いか、“使い方”が悪いかのどちらかです。本コースでは“育て方”と“使い方”のどちらにも光を当て、道具を使いこなせる歯科衛生士を目指します。今後、コースをいくつか設定する予定です。