なぜEBMは神格化されたのか 誰も教えなかったエビデンスに基づく医学の歴史 大脇幸四郎著
- 2025年2月15日
- 書籍紹介
いや~、えらい本が出てしまった。冷静な告発本にも読めるし、EBMの裏側の物語としても読める。結語にもあるように、臨床試験レジストリやガイドラインといったインフラができてしまった今、その上にしか作ることができない医学・医療の進むべき方向を示唆する壮大な思索書にも読める。本文500ページ、参考文献100ページはもうちょっと頑張ればサケットのルービックキューブのような本になったかもしれない。しかも著者は私より20歳以上年下で、その差は河合隼雄と鷲田清一ほどある。今後の著者の活動に注目したい。
本書で紹介されている本たちもついでに。