暑さ寒さも彼岸まで|PEC事務局|歯科衛生士・歯科医師セミナー

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暑さ寒さも彼岸まで

これも異常気象なのか、彼岸の通過速度が速い。「暑すぎる」の次が「寒すぎる」はおかしい。“ほどよい期間”が短すぎる気がする。昔から「日本は四季があっていい」と言われ続けてきたが、そのうち二季になってしまうのではないかと心配だ。私にとって彼岸は“ほどよい期間”突入宣言であり、暑さや寒さから気分をリセットするタイミングのはずだった。

 

 寒さは苦手だった。昔は「東京より北は人の住むところではない」とずいぶん失礼な発言をしていた。それが今は雪の函館でこの原稿を書いているのだから人間わからないものだ。きっかけは「息子が北海道の大学に入ったから」という単純なものだ。何十年来の“前言”をあっさり撤回し、冬の北海道を満喫している。

 特に雪景色はすばらしい。年に一度雪が降るかどうかという大阪で育った私にとって、雪が降ることも、雪が積もった景色を見ることも別世界である。車窓から見える雪景色、宿の窓から見える雪景色、露天風呂から見える雪景色、すべて幻想的だ。でもここまで書いてきて気づいた。自分は寒さに強くなったわけではなく、寒いような土地に魅力を感じるようになっただけだ。そう、私は決して寒さに強くなったわけではない。

 身体的には「暑さに強く、寒さに弱い」のは変わっていない。真夏の沖縄やハワイでランニングしても平気だが、マウナケアのサンライズを見たときには凍え死ぬと本気で思った。寒いときには服をどんどん着込めばいいが、暑いときには脱げる服の数は決まっているのだから、寒いほうがいいとよく言われる。でもそれは暑さや寒さへの対処法の問題であって、個人が暑さや寒さに強いかどうかとは別問題である。

 暑さで死ぬか、寒さで死ぬかと聞かれれば、私はきっと寒さで死ぬと答えるだろう。彼岸が矢のように過ぎ去るようになり、地球の気候がおかしくなってきた現在、もし氷河期に入るようなら私はきっと真っ先に死んでしまう。でも地球温暖化の影響でどんどん暑くなっていけば、私は最後まで生き残れるかもしれない。なんて話を妄想しているのは冬の函館。

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