端が好き|PEC事務局|歯科衛生士・歯科医師セミナー

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端が好き|PEC事務局|歯科衛生士・歯科医師セミナー

端が好き

電車に乗ってガラガラだったら迷わず端の席に座ってしまう。人に挟まれるのが嫌なのか、自分の位置取りに悩むのが嫌なのか、、、自分でも理由が良くわからないのだが、端の席のほうが“ほっと”する。よくよく考えると端に寄るというメンタリティーは、学生時代のクラブに起因するかもしれない。なぜなら、私は中学、高校と陸上部に属し、毎日グラウンドの端ばかり選んで走っていたからである。走りやすい、できるだけ大きいRの周回を走ろうと思えば自ずとグラウンドの端になってしまう。直線を走るにしても、ラグビーや野球をやってるグラウンドの真ん中を走るわけにはいかないので、端になってしまう。夏場はあまりに練習がきつくて、毎日のように途中で吐いていたが、それもグランドの端なのであまり目立たないようにできた。(端には木陰などがあるので、そこで先輩にバケツの水を頭からかけられて、、、なぜか回復した)高校の倫理の授業で先生が『どうして陸上部の人たちはゴキブリのようにグラウンドの端を走るんだ?』と素朴に聞かれて困ったこともあった。(言葉の選択が“倫理的でない”と感じたが)

 先日、講演の打ち合わせのために演者や関係者がとあるレストランに集まった。その時はもう一人の演者の先生と真ん中の席に座らされた。実はそのレストランで私はちょっとした“顔”で、おそらく20年くらいのお付き合いがある。私の不義理のため、その店に行くのは久しぶりだったのだが、一番に到着した私はシェフとずっと長話をしていた。メンバーが揃い、ワインを飲みながら“あること”に気づいた。そこではバケットは店で焼いているのだが、私の皿に置かれるバケットはすべて“端”なのである。そう、私はバケットでも“端”が一番好きなのである。この好みを知ってくれているのは大阪のレストランでは2軒だけ。このレストランはそのうちの1軒だったわけである。久しぶりの来店にも関わらずバケットが無くなるたびに“端”が皿の上に置かれる。私はここのバケットが好きなので、料理に関係なくおつまみのようにたくさん食べてしまうのだが、そのたびに“端”がやってくる。酔いも手伝ってとっても幸せな気分になってしまった。

 どうしてバケットの端が好きなのかというと、皮が好きだから。ここのバケットは中身ももっちりしていて好きなのだが、好みは圧倒的に皮。端は皮比率が高いので、自ずと端が好きになるのだ。でも良く考えると一本のバケットで端は二つしか取れないので、貴重と言えば貴重である。端を提供することを避けるレストランもあるだろうが、“あえて端”となるとこれも案外大変だと思う。とりわけ私のようにたくさんのバケットを食べる人間を相手にする場合は、何本分のバケットが必要になるのかと考えるだけで、気の毒なような気がする。そんな私の心配なんて無用と言わんばかりにどんどん運ばれてくる“端”を見ていると“端預金”でもしているんじゃないかと勘繰りたくなるくらいである。(そこのバケットはその日に焼いたバケットしか店に出さないのはわかっている)

 食べ物全般に皮がパリッとした歯ごたえのあるものが好きだし、自分のポジショニングも端に偏る。歯科界や歯周病界(そんなものあるのかな?)でもアウトサイダーを自認しているので、やっぱり私は“端が好き”ということに落ち着きそうだ。みなさん真ん中で落ち着きますか~?

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