抗菌薬の耐性遺伝子について②
- 2024年1月10日
- 論文紹介
前回の論文(PMID: 37254939)の孫引き。Metagenomeのデータベースを使って、抗菌薬耐性遺伝子を“丸々”調べ上げるoral resistomeに関するオランダからの報告。やはりマクロライドやテトラサイクリン、βラクタム薬に対する耐性遺伝子が圧倒的に多い。メトロニダゾールに対する耐性遺伝子は少ない。ちなみに1位のErm-Fはマクロライドがリボソームに結合する部位をメチル化して邪魔してしまう遺伝子、2位のMefAはマクロライドを細菌から追い出す排出ポンプの遺伝子、3位のCfxAはβラクタム薬のβラクタム環を破壊する酵素(βラクタマーゼTypeA)の遺伝子である。