「私」という存在の科学 ティム・コールソン著 藤原多伽夫訳
- 2026年6月4日
- 書籍紹介
いや~~、少しずつ読んでたので、読了まで結構時間がかかってしまった。「あなたや私が今、ここにいるのはなぜか」という問いかけが通底している(時々思い出したようにこの問いが復活する)。宇宙の誕生や素粒子の話から始まる本書は、500ページという大書ではあるが、読み始めると到底今の私にたどり着けない予感をさせる。オックスフォード大学の生物学(動物学)の教授なので、本書で語られる多くは専門外のはずだ。そのためどうしても高速道路を走っているときに感じる道路の継ぎ目のような“つぎはぎ感”がつきまとう。宇宙や生物の発生に決定論と確率論を紹介しているが、後半で後者の肩を持つと断言している。締めくくりは科学への称賛と期待だ。本書の執筆は著者の人生の大きな目標だったようだ。拍手しながら、本棚に配架したい。
